君がくれた約束[続編]
「なんか懐かしいな」
「はい……」
「迷惑だったか?」
「えっ?」
「送るの迷惑だったか?あれ以来だったからな……」
「いえ、そんなことないです。昨日は変な男が着いてきたし」
「変な男?」
ヒデキのことを思い出した。
少し気まずいけど、又アイツに会うよりはいい。
「あっ、でも大丈夫です」
暫くひとりで東京を歩くことなんてないだろうから。
三上さんとふたりになると、昔みたいには話せない。
それは三上さんも同じみたいで、途切れ途切れの会話が駅まで続く。
「東京駅まで?そこまで送るよ」
「いえ、……大丈夫です」
「そうか……」
駒込駅に着き、切符を買うと三上さんが言った。
「又、相談とかあったらいつでも言ってこいよ?」
私は首を横に振り、三上さんに言う。
「彼女に悪いから」
すると三上は私の目をジッと見て、ゆっくりと言った。
「……彼女なんていないよ。神田さんが上手くいってると思ってたから……。俺、ずっと好きだったよ」
「……」
三上さんとのキスが頭を過る。
心臓が止まりそうなくらい、ドキドキした。