君がくれた約束[続編]

「もしもし」



久しぶりに聞くシュウの声に、泣きそうになった。



「……シュウ?」


「……うん」


「久しぶりだね!携帯変えてなかったんだ?」



極度の緊張から声が引っくり返る。



「……仕事の関係ですぐには変えられなくて。なんか用?」



シュウの冷たい声に又泣きそうになった。


優しく話してくれるとは思わなかったけど、そんな風に言われたら、言えないじゃない……。



「……結婚するの?」


「そうなると思う」


「そっか……。おめでとう!」


「……うん」


「ごめんね。もう掛けないから」



「……なにか話があったんじゃないの?」


「ううん、なにもないよ。幸せになってね!」



そう言って、電話を切ると思い切り泣いた。


本当はおめでとうなんて思ってる訳ないじゃない……!


他の女の人と幸せになってほしいなんて、思ってる訳ないじゃない……!


シュウに一番知ってほしかったことをなにも言えないで、なにやってんだろ?


私……なにやってんだろ……?


ごめんね、赤ちゃん。


頼りない母親でごめんね。



でも頑張るから、ふたりで一緒に生きていこうね……。


ソッとお腹を撫でた。


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