この恋を叶えてはいけない
「本当に何もないんだってば!
相手は悪くないっ…。悪いのはあたしだからっ……」
そこまで口走ってしまい、ハッとした。
その言葉を、駿が聞き逃すことはなく、再びあたしを見据える。
「どういうこと?」
「……」
答えたくない。
だけど駿の瞳がそれを許してくれない。
キリッと痛む手首に、あたしはうつむき、口を開いた。
「駿のこと……忘れたかったのっ……」
きっと事実を聞けば
駿はあたしを見損なうだろう。
軽い女だと幻滅し
もう愛情なんてなくなってしまうかもしれない。
だけど……
それはそれで、きっといい。