この恋を叶えてはいけない
 
お母さんはずっと若くて
お父さんは、あたしの記憶の中の面影の人。

小さい女の子は、あたしの持っているアルバムと同じ顔をしていて、
間違いなく自分の小さい頃の写真だ。

そして……



「これ……駿で間違いないんだよね……」

「ああ」



隣であたしの頭に手を置いて
一緒に笑う男の子。


なんとなく……
今の駿に少し面影があって……




「やっぱり兄妹なんだ……」




その微笑ましい家族写真に
なんとも言えない複雑な気持ちが湧き上がった。
 
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