この恋を叶えてはいけない
言葉が何も出てこない。
きっとそれも、兄として?
生き別れた最愛の妹が、別の男にとられてしまう感情?
勘違いしてしまいそうな想いを、なんとか押し込め、自分を戒める。
「分かってるけど……
唯香が妹だって分かってっけど……
なかなか感情がついていかねぇんだよ」
「……それは……どういう、意味……?」
もう聞かなくても、分かってたかもしれない。
勘違いなんかじゃなくて
駿も同じ気持ちになっているって……。
だけど言葉が欲しかった。
駿は静かに歩み寄ると、あたしの目の前まで来る。
見上げた駿の瞳は、胸がきゅっとなるほど切なくて……
「なんで……
あの日に出逢っちまったんだ……」
ただあたしを、抱き寄せた。