*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
「……っつ――!」


ケンジはいきなり核心をついてきた。

オレが犯人ならさしずめ「犯人はお前だ!」って言われた感じ。

アニメならまさにクライマックス!


つか、なんでわかるの?

さすがコナン。


オレは恐る恐る口を開いた。


「……なんで、そう思うん?」


「そんなん、あの子見てたらわかるやん。多分、お前だけやで。気付いてないの」


コナンはあっけらかんと答えるが、オレは……。


「そんなん、マジでわからんって」


ほんと、わかんないって。

オレは彼女の顔を思い出していた。

いつも目が合うと一瞬怒ったような顔をして、それから目を逸らすんだ。



「だって、いっつも目ぇそらすし……。オレ、どっちかって言うと嫌われてるんかなぁって、思うこともあったぐらいやで。ってゆか、お前との方が仲良いやん? オレよりも、お前にばっかり話かけるし……。それに……」


「だぁーかぁーらぁー!」


コナン……いや、ケンジはオレの言葉を遮って、怒ったような口調で決定打を打った。


「そんなん……」
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