*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
ユカリちゃんは、佐々木さんと別れた後、すぐに別の男の子と仲良くしている。
仲良くっていうのは、付き合うまではいってないにしても、もうデートぐらいはしてる仲らしい。
というか、正確に言えば、佐々木さんと別れる前からその男の子とは仲が良かったらしく、それは言い方を悪くすれば二股ともとれるような仲で……。
彼のことを友達だと言い張るユカリちゃんに対して、浮気だと責めた佐々木さん。
そもそも二人がもめた原因もその男の子にあったらしい。
アサミさんは三日ほど前、街で偶然出会った佐々木さんからこの話を聞いた。
「お前を傷つけてまでユカリを選んだのにな……。バチが当たったんかな。オレはアイツにとって何やったんやろうって思う」
そう、寂しそうに佐々木さんは言っていた。
アサミさんは、もう声にならないような嗚咽まじりの叫び声を上げていた。
「……わたしだって……なんやったんやろうってっ……。友達に彼氏取られて。……でも、好きな人が幸せになるんやったらっ……諦めようって……そう言い聞かせてた……。一生懸命忘れようって頑張ってた。だから……彼のこと……ちゃんと大事にしてほしかっ……。でも、あの子は、そんな他人の気持ちなんて……全然考えてないっ」
そばに居るアカネちゃんももらい泣きしている。
わたしは、呆然と立ちすくんで二人の様子を眺めていた。
泣きじゃくる二人を前にして、自分でも不思議なぐらい冷静だった。
この二人がわたしを呼び出した理由はどこにある……?
二人が言いたいこと、それはつまり……。
「それって……シィ君とユカリちゃんがどうにかなってしまう可能性もあるってこと?」
仲良くっていうのは、付き合うまではいってないにしても、もうデートぐらいはしてる仲らしい。
というか、正確に言えば、佐々木さんと別れる前からその男の子とは仲が良かったらしく、それは言い方を悪くすれば二股ともとれるような仲で……。
彼のことを友達だと言い張るユカリちゃんに対して、浮気だと責めた佐々木さん。
そもそも二人がもめた原因もその男の子にあったらしい。
アサミさんは三日ほど前、街で偶然出会った佐々木さんからこの話を聞いた。
「お前を傷つけてまでユカリを選んだのにな……。バチが当たったんかな。オレはアイツにとって何やったんやろうって思う」
そう、寂しそうに佐々木さんは言っていた。
アサミさんは、もう声にならないような嗚咽まじりの叫び声を上げていた。
「……わたしだって……なんやったんやろうってっ……。友達に彼氏取られて。……でも、好きな人が幸せになるんやったらっ……諦めようって……そう言い聞かせてた……。一生懸命忘れようって頑張ってた。だから……彼のこと……ちゃんと大事にしてほしかっ……。でも、あの子は、そんな他人の気持ちなんて……全然考えてないっ」
そばに居るアカネちゃんももらい泣きしている。
わたしは、呆然と立ちすくんで二人の様子を眺めていた。
泣きじゃくる二人を前にして、自分でも不思議なぐらい冷静だった。
この二人がわたしを呼び出した理由はどこにある……?
二人が言いたいこと、それはつまり……。
「それって……シィ君とユカリちゃんがどうにかなってしまう可能性もあるってこと?」