*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
「シィ君が……わたしのことを好きになる可能性が1%でもあるんやったら……、きっとこんな風には思わへん。でも、違うから……。どんなに頑張っても実らないってわかってるから……。だから……」
それなら、両思いの二人には上手くいって欲しい。
シィ君もユカリちゃんもわたしにとっては大切な人だから。
サトシ君は黙って聞いていてくれた。
「お待たせしました」
なんとも居心地の悪い空気を感じているのか、バツが悪そうに店員さんが、カップをテーブルに並べる。
ごめん……サトシ君。
わたしが泣いたりしたから、誤解されちゃってるよね。
でも、サトシ君はそんなこと気にしていないかのような優しい口調で言った。
「ちぃちゃん。お待ちかねのキャラメルミルクティーやで」
「ずずっ……」
思わず鼻すすっちゃったから、ヘンな音出しちゃった。
はずかしぃ……。
そんなわたしの様子にサトシ君はくすって笑う。
「ごめんな、いじめて。これ飲んで機嫌直して? オレ、こう見えて涙に弱いねん」
「うん」
まだ涙は乾いてなかったけど、わたしも精一杯の笑顔を作って見せた。
カップを両手で包み込むように持って口に近づけた。
立ち昇る湯気に乗って甘い香りが漂う。
一口飲んでみる。
「あまい……。めっちゃ幸せ……」
思わず笑みがこぼれる。
それは無理に作ったものではなく、ホントの笑顔だった。
「さっきまで泣いてたのに、えらい幸せそうな顔するなぁ。女の子ってほんま甘いもん好きやなぁ」
サトシ君は頬杖ついてニコニコ笑っていた。
それなら、両思いの二人には上手くいって欲しい。
シィ君もユカリちゃんもわたしにとっては大切な人だから。
サトシ君は黙って聞いていてくれた。
「お待たせしました」
なんとも居心地の悪い空気を感じているのか、バツが悪そうに店員さんが、カップをテーブルに並べる。
ごめん……サトシ君。
わたしが泣いたりしたから、誤解されちゃってるよね。
でも、サトシ君はそんなこと気にしていないかのような優しい口調で言った。
「ちぃちゃん。お待ちかねのキャラメルミルクティーやで」
「ずずっ……」
思わず鼻すすっちゃったから、ヘンな音出しちゃった。
はずかしぃ……。
そんなわたしの様子にサトシ君はくすって笑う。
「ごめんな、いじめて。これ飲んで機嫌直して? オレ、こう見えて涙に弱いねん」
「うん」
まだ涙は乾いてなかったけど、わたしも精一杯の笑顔を作って見せた。
カップを両手で包み込むように持って口に近づけた。
立ち昇る湯気に乗って甘い香りが漂う。
一口飲んでみる。
「あまい……。めっちゃ幸せ……」
思わず笑みがこぼれる。
それは無理に作ったものではなく、ホントの笑顔だった。
「さっきまで泣いてたのに、えらい幸せそうな顔するなぁ。女の子ってほんま甘いもん好きやなぁ」
サトシ君は頬杖ついてニコニコ笑っていた。