*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
それから観覧車は大空を渡り、わたし達の位置もどんどん高くなっていったけど、その後はほとんど会話もなかった。



「あ……」


頂上まで登りつめ、下り始めたその時、

自分の背後の窓から外を眺めていたシィ君が何かに気付いた。


「何?」


わたしは立ち上がって、シィ君の席の方へ向かった。


「何でもないって!」


必死に誤魔化そうとするシィ君。

そう言われると余計に気になるんだよねぇ。

わたしはさっきまで彼が見ていた窓の外を覗き込んだ。






「あ……」
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