俺様副社長に捕まりました。
「小野寺様」
「はい」
「私もこの仕事を長くやっていて・・・・水沢様とは随分長いお付き合いを
させていただいております。でもこうやって女性の方をお連れになることは
初めてだったんですよ」
「え?」
驚く私の横で水沢さんは慌てた様子で日野さんに余計な事をと目で訴えていたが
「小野寺様のこと本当に愛してらっしゃるのが私にもよくわかりました。
今日はでんと構えて水沢様に全てお任せする気持ちでいてくださいね」

え?
でんと構えて?お任せ?
その意味がいまいちわかっておらず・・・・・
というかそもそもなんで私がこんな格好をしなきゃいけないのかもわかっていなかった。

「そのことなんですが・・・・あの・・・一体なんで私がこのような格好をしないと
いけないんですか?このあと・・・何があるんですか?」

私の投げかけた疑問に日野さんは水沢さんに視線を向け
言ってないの?と言いたげに目を見開いた。
水沢さんは大きく息を吐くと・・・・
「これからここのホテルでパーティーが開かれるんだけど、そこに山岡物産の会長・・・
俺のじいちゃんも来るんだ。前々から俺に早く結婚しろって急かしていて・・・
前に桃と一緒に出席したパーティーあったろ?あの時、俺が桃を同伴していたことが
じいちゃんの耳に入って今日連れてこいって言われたんだ」
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