俺様副社長に捕まりました。
「はぁ?・・・・なにそれ?なんでそんなこと今言うの?」
冗談じゃない。
山岡物産の会長が私に会いたい?
会って何ていうの?
会長的には即却下でしょ?

だって私家政婦なんだよ。
無理じゃん・・・・普通に・・・・無理
こんなに綺麗に着飾ったとしても・・・・・私

「じゃあ・・・前もって言ってたら君はここに来たと思うか?」
「思わない」
即答だった。
そりゃそうでしょ~会長よ。
挨拶をしたことはあるが直接喋ったことなどないし堅物のイメージしかない。
まだ私と水沢さんが付き合う前の水沢副社長は会長に似たところがあった事を
思い出した。仕事はできるが愛想がなさそうな・・・・(実際そうだったけど)
水沢副社長でも身構えていたのにそれを上回る
会長だよ・・・・・何を言われるのかと考えるとこのドレスを脱いで逃げ出したい気分だ。



そんな私の思いを知ってか水沢さんは
私の方をポンポンと軽く叩くと
「大丈夫。ちゃんと考えてるから」と余裕の笑みを浮かべた。
そりゃ~自分のおじいちゃんだからだろうけど
私からしたら笑みどころじゃない。

でも・・・・紹介って
「ねえ・・・・会長に私を紹介するのよね?」
「もちろん。結婚しようと思ってますってね」

ええええええ!


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