俺様副社長に捕まりました。
私の隣に聞き覚えのある声が聞こえ頭を下げたままちらりと横を見るとそこには
「竹原所長?」
竹原家政婦紹介所の竹原所長が立っていた。
私は慌てて頭をあげると竹原所長は腰に手を当てながら一歩前に出た。
「私が言ったとおり、いい子でしょ~。家政婦としても優秀だったし、オジサマ方からの
受けもいいし、何よりお孫さんである尊君の事をちゃんとサポート出来るだけの
技量がある。大体私がここまで褒めることなんかないんだから・・・・」

一体どうなっているのかわからなかった。
だって意地悪だとか・・・・
竹原所長が会長にタメ口とか

驚いている私の横で今度は水沢さんがその場でしゃがみこんで
頭を抱えた。
「なんだよ~これって・・・俺ら最初から仕組まれてたってこと?
え?・・・も・・もしかして・・・え?専務も・・・竹原さんもグルだってってこと?」
私たちをかばってくれた人たちは頭の後ろに手を当て申し訳なさそうに
苦笑いを浮かべてた
私はただただ驚くばかりだった。
そして
さっきまで厳しい顔をしていた会長が凄く優しい笑顔で近づいてきた。


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