君と過ごした1ヶ月
「遥くんはきっと夏希ちゃんのこと大切に思ってるわ」
『でも……遥私になにも言ってくれないんです。弱音だけでも私に吐き出してくれたら』
なんでこんなことを言うのか分からない
けどここ数日、私が思い悩んでいたことを遥のお母さんにはスルスル言っていた。
『全部遥が背負うなんて、絶対辛いんです』
言い終わると口を結んだ。
そうでもしないと喉につっかえた重いなにかが溢れそうだった。
「あの子ね、私の前でも笑ってるの。やっぱり私が本当の―――ごめんなさいね、引き留めてしまって。これからも病室を訪ねて欲しいんだけど…いいかしら?」
『当たり前ですっ、私が会いたいから行ってるだけなんですから!』
途中で途切れた言葉の続きが気にはなったけど聞かなかった。
笑った顔が触れて欲しくないと言っている気がした。