小宮の隣・俺のモラル

「っーーーー!!こみ…やぁ……。」

「ん………由希…もう少し力抜け…。」

そんなこと言われたって無理…。
もう、後には引き返せない関係になった気がした。

「ぅあ……。も、無理……。」

「ん…由希……動くぞ。」

熱い。熱くて、おかしくなりそうだ。
身体も、気持ちも、全部小宮に持って行かれて…。

「っは!………早く…終わらせろ…っ!」

「ふ……っ由希……由希っ…。」

いつもの小宮なら、余裕綽々でなんでも平気な顔してるのに…今は余裕なんて感じられない。
こんな、いっぱいいっぱいな顔して、優しく俺の名前を呼ぶ。

「っ……ぁっ…!」

「由希の前も触るから……そうしたら、少しは、気持ちよくなれんだろ…?」

そんな優しさなんかいらない…!

「ぁあっ…小宮ぁ…。」

「な……悠って呼んで…。」

「今更っ……はぁっ!んん!…ひ、悠っ…もぉ…無理ぃ…!」

「由希…好きだ…。っく……イク…っっ!!」

今なんて言った?

その瞬間、快感の波が押し寄せる。

「あぁっ!」


2人の欲望が吐き出され、果ててしまった。


「由希…?優しく出来なくてごめんな?」

「……すげー痛かったんだけど…。」

もう、小宮は余裕を取り戻しているらしい。

「ん。ごめん。けど、慣れるから!」

こ、この男は……!!

「な、慣れるわけねーだろ!!」

俺の中で、何かが変わった瞬間だった。
今まで生きてきた中で、こんな誕生日は初めてだろう。
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