小宮の隣・俺のモラル
エピローグ

小宮と付き合い始めて3ヶ月が経とうとしていた。会社だと俺は、妙に緊張してしまう。周りに勘ぐられることを気にしているからだろう。
そして、最近の悩みは、俺が一度も悠を攻めてないってこと。

「由希っ!」

声をかけてきたのは、悠だ。

「下の名前で呼ぶな!」

俺は、周りを気にしてしまう。悠は、そんなことないようだ。

「えー。いいじゃん。ケチー。堅物ー。」

たまに悠は、子どもみたいなことを言ってくる。

「はいはい!なんだよ。用事は…。」

「今日…俺んち来ない?…由希足りなくて…無理…。」

耳元でコソッと話してくる。俺は、耳まで真っ赤になってるだろう。

「なっ!なっ!」

2日前だって、俺の家でしたばっかりだ。
やりすぎじゃ…。

「…ダメ?」

また、悲しそうな顔して…俺が悠の、その顔がダメなことわかってやってるのか…?

「あー…わかった!わかったから…そんな顔すんなよ…。」

「やった♪んじゃ、また夜な!」

そう言うと、去って行った。
いつも、受け身なのは俺で…。
たまには、俺だって…したい。

「よし!」

今日こそ、攻めたいっ!って言えるかな…。
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