叶う。 Chapter1
それは決して不快な気分になる訳じゃなくて、今までに感じた事のない不思議な感覚。
何故か言葉で表現する事が難しい。
「ねぇ、和也スクール行くんでしょ?」
「あぁ。」
「かなう、送ってってくれる?」
「いいぜ。」
凛がなんでもない風に、和也にそう言った。
「ずるい、俺が送ってく!」
晃がそう言って、並んで立っていた私と和也の間に入り込む。
「あんたはダメ、信用出来ないし。」
「はぁ?なんで和也は良くて俺がダメなわけ?」
「あんたは猿だからダメ。」
「はぁ!?」
凛と晃はずっと言い争ってたけれど、和也の一言によって終わりを告げた。
「遅刻するから、俺行くよ。かなう、帰ろうぜ。」
「あ・・・うん・・。」
和也はそう言って、私の隣にやってくる。
少し近くなった距離に、なんだか落ち着かなかった。
「じゃあ、和也よろしくね!かなう、和也が変なことしたら殴っていいからね~。」
凛はそんな事を言いながらも、きっと和也をすごく信用している事が、なんとなくだけれど分かった。