サイコーに幸せなお姫様。
「なお、カメラ代わるよ」
ずっと子供たちを追い掛けていたビデオカメラを隣に座っているなおの手から取る俺。
なおは右手で頬杖をついて微笑ましそうに子供たちを見ていた。
「なんか変な気分……」
「え?」
「十代の時に四人で来た時はまさか七人になって来るなんて思わないじゃん。こんなに家族が増えるとは思ってなかった」
まあ……確かに。あの頃は俺たちはまだ結婚すらしてなかったし。
「四人でも楽しかったけどお互いの家族が増えるともっと楽しいね……」
「うん。やっぱり陽と美姫が楽しそうに笑ってる顔を見てると俺まで嬉しくなるもん」
これが親の愛情ってやつなのかな。泣いている時は悲しくなるし笑ってる時は一緒に笑いたくなる。
それはなおも同じで……なおが嬉しそうに笑ってるととても幸せな気持ちになれるんだ。