サイコーに幸せなお姫様。



「だってほっとけないじゃん。見てみぬフリなんてできないよ」


「分かるけど!警察呼んだよって叫ぶだけでもいいじゃん!たまたま今のはうまく帰ってくれたけど集団に入っていくから心臓止まるかと思ったよ!」



私のこと本気で心配してくれてる。だってマジでツッチーが怒ってる。



「頼むから無茶しないで。お前の正義感の強いところは好きだけど怪我されたらマジで怖い……」



今度は切ない顔。私の胸はさっきから変。



初めての感覚。



胸がギュッって締め付けられて……ああ、これが胸キュンってやつ?



「何かあったら私のことツッチーが守ってよ」



わー。私らしくないけどこれが私の精一杯の気持ち。



頼りにしてるよ。


心配かけてごめん。


心配してくれてありがとう。



そんな意味がこめられた言葉だった。



ツッチーは真面目な顔で私の肩を抱き寄せる。




「……当たり前」




耳元で小さく呟いた言葉にまた私は胸がドキドキして……



“大好き”って気持ちがまたさらに大きくなったよ。





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