サイコーに幸せなお姫様。
「テルヨさんの性格なら喧嘩にはならなそう。瀬名さんも怒らすようなことしないだろうし!それでいいんじゃないんですか?」
「うん。そうだよね…」
俺が変わらなきゃいいんだよね?テルヨも無理して変わる必要もない。だってあれがテルヨの性格なんだから。
だけど……何かあった時、きちんと怒るって感情を俺にぶつけてきてくれるのかな。
なおは俺の顔を覗き込んで少し笑って口を開いた。
「ど一一一一しても喧嘩したいなら私、協力しますよ?その代わりきちんと仲直りして下さいよ?」
「へ?喧嘩?協力?」
「だって悩むくらいなら一度喧嘩してみればいいじゃないですか?!騙すのは少々胸が痛みますが…。」
無理やり…喧嘩はね…?
「ありがと!考えとく。」
この時はなおの提案はのむつもりはなかった。
だけど今日の夜。
テルヨの言葉に…心が揺らいだ。
不安は増すばかり…
男のくせに情けない…。