Train Love ~あなたの隣で~
出会い

~夏月side~

風が気持ちいい

学校へ行かなければいけないという憂鬱さから逃れることのできる貴重な時間だ

俺の外見がこんなじゃなければもっといい学校生活を送れたし、運命的な出会いもあっただろう

俺、松平夏月は身長が高く図体もでかい
だから怖がられることが多いのだ

おかげでたいてい後輩には声をかけただけて逃げられる始末

微笑んだつもりでも友達曰く睨んだようにしか見えないらしい

そんなことを考えながら俺の横をするり通り抜け前へと進む風を感じた

自転車にはこの風を感じることが出来る利点がある

こうして自転車を漕ぐこと10分

駅の駐輪場に停め鍵をかける

そして階段を上がり慣れた手つきでカードを改札でかざしホームへ行く

何回繰り返したかわからないこの行動

だけどもっと刺激がほしいのが俺の現状だ

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