もう一度だけ、キミに
しかし。
穏やかな学校生活を送る中で私は、
ある悩みを抱えていた。
「……奈央、どうだった?」
舞桜が私に聞いてくる。
「…ううん、何も無かったよ。
ただ、相談を聴いたり、カラオケしたぐらいかな」
苦笑混じりの声を零しながら、
緩く左右に首を振る。
「…そっか…」
残念そうに眉根を下げて、「でも、これからこれから!」と励ましてくれる舞桜に「うん」と返しながら、
心はズクン…と重くなる。
―――…ごめん、舞桜。
嘘をついてごめんね。
声に出来ない謝罪が、優しい笑顔を浮かべて話し掛けてくれる舞桜を悲しげに映す。
―――…本当は、それだけじゃないんだよ。
もっと
それこそ舞桜に幻滅されそうな事もあったんだよ。
……舞桜に限らず、友達全員に幻滅されるかも。
苦しくて悲しい
自嘲気味の笑みが零れ落ちた。