結婚してください

「もう、会うな。井澤や山崎とは会って欲しくない。」


亜紀にこんなこと言うと嫌われるかもしれない。


けれど、言わずにはおれない。


俺は、もう、亜紀を誰にも渡したくないんだ。


「うん、大丈夫よ。
会うつもりはないわ。もう終わったことだから。」


亜紀のその言葉を俺は信じたいと思った。


いや、俺は信じる。


だから、これからは俺たちの関係が少しでも良くなる様に俺は努力する。


だから、亜紀、


俺のことを嫌わないで欲しい。


「お前を信じているから。」


「うん」


「疲れていないか? 
少し休んだほうがいい。
また、そっちへ行くから。」


「分かった」


久しぶりの穏やかな会話だ。


亜紀との時間は1分でも1秒でも大事にしたい。


以前のように喧嘩腰ではなく思いやれるようにしたい。


亜紀に、俺の気持ちを伝えることは出来るのだろうか?



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