結婚してください

流石の私も身の危険を感じて父に相談した。


「警察はダメだ。公にするわけにはいかない。
護衛はしっかりさせよう。しばらくは外出を控えなさい。」



「はい、わかりましたお父様」


父の言う通りしばらく外出は控えた。


屋敷内に籠る日が続くと流石に退屈してしまう。


私は大学卒業後は特に仕事をするでなく毎日パーティ三昧で遊び呆けていた。


だから、屋敷の中に留まると妙に落ち着かず苛立ってくる。


そんな時だった。


「お嬢様、お客様がお見えになっていますが」


客? 今日誰とも会う約束はしていないのに。


「客間に通して頂戴」


どうせ時間を持て余しているのだから会ってあげるわ。


着替えもせずにそのまま客間へと向かった。


室内着のまま客間に入るとそこには伊澤善道がいた。


「やあ、素敵なお召し物だね。」


なんて嫌味な人なのだろう。


この前の失礼な態度にも腹を立てたけれど、今日はもっと怒るかも。


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