初恋の君は俺を忘れてしまいました。

作戦成功

Said sana


私たち三人はコンビニで自分の好きなもの一つずつと昂と昂のお母さんにアイスを買って帰った。


家に入ると、二人は仲よさそうに話をしていた。


会話の途中に聞こえる、昂が母さんと呼ぶ声に私は泣きそうなほど嬉しかった。


二人はちゃんと向き合うことができたんだ、と。


私は向き合うことができるだろうか。


いつか、お母さんとお父さんにもわかってもらえる日がくるだろうか?


そのあと、昂の家に九時ごろまでいさせてもらった。


昂が私を送る。と、自分の自転車わざわざ出してくれ、毎朝乗っているように昂の荷台に乗
り、私の家に向かった。


家の前で昂の後ろから降りた。


「送ってくれてありがと」


「・・・こっちこそありがと。母さんと、ちゃんと向き合えた」


「ううん。私は何もしてないよ。昂たちがちゃんと自分の思いを伝えられたからだよ」


「・・・」


話がきれてしまった。
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