不機嫌な君
「…お前、これがどういう意味か、わかってるのか?」
眉間にしわを寄せてそう言った。

「…私は、金崎部長と結婚出来ません」
「…島谷」

…ちゃんと言えてるだろうか?

「…私にはまだ結婚は早すぎるから」
「本気で言ってるのか?」

…演技はちゃんと出来てる?

「…本気で言ってますよ。…金崎部長には、私じゃない、もっと素敵な人と結婚してください…ね?」

…笑顔は引きつってない?

…金崎部長はもう何も言い返さない。もしかしたら、呆れたのかもしれない。

…こんな私、嫌いになったのかもしれない。

…。何、これ。

「…お前の演技、最悪」
「…へ?」

金崎部長の腕の中。私はただただ固まり目を見開く。

「好きで好きで、大好きで…私を絶対離さないでって言ってるぞ」
「ふぇ⁈」
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