インナーチルドレン(かわいい金魚番外編)

帰る場所

夕食時。

純が夕食の準備を終えたところで、俊介がタイミング良く戻ってくる。


「お、いい匂いだな」

「あんた、ほんとオムレツ好きだな」

「オムレツが好きなんじゃなくて、おまえの作ったオムレツが好きなんだよ。ホテルでだって、こんなうまいオムレツ食ったことないもんな。ほんとおまえ、料理とか習ったことないのか?」

「言ったじゃん。一人暮らしだから、食事は作ってたけどさ」


ふーん、と言いながら、俊介がソファにスーツを脱ぎ捨てる。


「ああもう、ちゃんとハンガーにかけろって。しわがつくだろ」

「おかんか、おまえは」


頬をふくらませて、それでもしぶしぶ俊介がスーツをハンガーにかける。

出会った時には、こんなに子供みたいなところもある人だと、思わなかったけどな。

純は、ちょっと笑いながら、器用にオムレツを皿に移した。


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