叶う。 Chapter2
「……それは、かなうの願いなの?」
「うん、色んな男に回された汚い身体だけど。」
私がそう言うと、和也の眉間に更にくっきりと皺が刻まれた。
「それとも、嫌?汚いもんね。」
私はそう言って、シオンみたいに冷たく笑った。
だけれど和也は、そんな私の腕を引っ張りベッドへ寝かせると、私に覆い被さった。
じっと視線を合わせると、和也の瞳が悲しそうに歪んだのに気がついたけれど、私は何の感情も示さなかった。
これで良いんだ。
こうやって、傷付けなくてはきっと和也は私を憎む事が出来ないまま苦しむ。
それならいっそのこと早く、その苦しみから解放させてあげるのが、私が出来る最後の愛情表現なのだと思った。
「……かなう…」
和也は私の頬をそっと撫でながら、私の名前を呼ぶ。
私は自分の感情を読み取られないように、しっかりと目を綴じた。
唇が重なり合う感触が、微かに私の心を震えさせた。
それは怖さではなく嬉しさだと感じたけれど、私は一切の感情を出さずに、和也の首に腕を回した。
優しくキスをされる事が、こんなにも苦しいものだなんて私は知らなかった。
それは段々と深くなり、重ねあった唇の間から絡められる舌先の感触が私の思考を鈍らせてた。
いっそのこと、このまま二人で溶けてしまいたいと私は心から願った。