課長さんはイジワル2
「来週までには、澤村証券の方の目処を立てるから、そしたら一緒にNYに行こう」

「……うん」


NYに行けば足は治るのかもしれない。



でも、その代わり、いつか課長を失ってしまうのかもしれないと思い知らされることになったら……



そのとき





どうしたらいいの?




課長の胸から顔を離し、じっと課長を見つめる。



「ん?どうした?」


「……ううん。何でも……。何でもないよ」





再び、課長の胸に顔を埋めながら強く目を閉じて、世界中の全ての神様に祈る。




どの神様でもいい。


どうかこの人を私から奪わないで。




そして、1週間後。

私たちは日本を後にした。






< 412 / 522 >

この作品をシェア

pagetop