Ri.Night Ⅰ 【全完結】


────…



──それから、あたし達は喧嘩ばかりしていたけど、それなりに楽しく過ごす事が出来た。


自分で言うのもなんだけど、早くも溶け込めたって感じ。


正直、此処に来るまでは鳳皇と関わるつもりないって拒絶していたけど、関わってしまったものは仕方ない。


だから、此処に居る間だけでも仲良くしようと開き直る事にした。


まぁ、あたしは護って貰う立場の人間だしね。

ツンケンしてるのもどうかと思うし。


っていうか、あたしの性格上、一緒に居るのにツンケンしろっていう方が無理な話なのよ。


自然体でいるのが一番楽だし。













「──凛音。帰るぞ」

「え?あ、うん」



ちょうどトランプが終わった時、まるで見計らったかの様にそう言い放った十夜。


返事をする前に立ち上がった十夜は、だるそうに玄関へと向かうと壁に凭れて腕を組んだ。


それを見たあたしは慌てて立ち上がり、鞄を手に持って「じゃあまたね」と陽達に手を振る。


すると、「えー、凛音もう帰んのー?」と可愛らしく唇を尖らせる陽。



か、可愛すぎるんですけどっ……!!



最後の最後に陽からのプリティー攻撃を食らい、凛音ちゃんノックアウト。



「陽、我が儘言わないの。明日も会えるんだから」


「まぁそうだけどー。じゃあ俺も一緒に着いて行こーっと」



ポイッとトランプを放り投げた陽が膨れっ面で立ち上がり、トトトと寄ってきてあたしの隣に並ぶ。


それを見た煌や壱さんは呆れた表情で苦笑し、二人同時に立ち上がった。


彼方はと言うと、「俺も行きたいけど車乗れねぇから留守番しとくわ」と驚愕の発言。


彼方の事だから『俺もりっちゃんと行くー』とか言うかと思ったのに。

ビックリだ。



「んー。りっちゃん、最後の抱擁~」



……いや。前言撤回する。


彼方はやっぱり変態だ。

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