同居双子
ーーーーーー放課後

職員室に書類を提出しに行ってる間に

「……鞄がない!」

机の上に置いておいたのに

あの中にはケータイも入ってるし

「取り返さなきゃ!」




ーーーー「放課後に中庭」




いた!

私の鞄持ってる!


「…返して!」
走ったせいで息が切れてる

「意外と速かったねー」

「周と涼に近づかないって約束するなら返したげる」


「え、無理」
だってそーだもん!
同居してるのに関わらないとか絶対無理だから!


「なに言ってんの?じゃあもういいよ」

「絵理、知香、やっちゃお」


「えっ、」
ドンっと壁に突き飛ばされた

ケホッ、いったいんだけど…

「ちょっと、!」
しかもいきなり押されたせいで息がしにくい


グイっと腕を掴まれた
さすがに3人相手だし…


バシッと顔を叩かれた

「ゆーこと聞けばよかったのに」

「学校来んな」

「男に媚びてキモいんだよ」

「死ね!」

殴られて、蹴られて痛い

お腹を蹴られてうえっとなった

殴られたせいで口の中から血の味がする




痛いし。最悪

私はどーすればよかったんだろ





叩かれそうになったのに痛くない

なんで?






周と涼が止めてくれたから……











「なにしてんのかなー?」

顔をあげると周


しかもかなり怒ってる顔



「違うの、これは、、、、」
急いで言い訳しようとしてる

「何が違うのかなー?」

「凛香、大丈夫か?」
しゃがんで言ってくる涼

腕がアザになってる…




「な…なんで?」
周と涼には言ってないのに


「橘が、靴はあるのにどこにも居ないって言ってたから探してたんだ」


菜乃花が?
ありがとう…!


「樋口さん、凛ちゃんになにしてんの?
僕、君みたいな子大嫌い
次なんかしたら容赦しないから」

手を上げないように手が震えてる





「ごめんなさい!周くん、嫌わないで」

「涼くん、ごめんなさい」

「ごめんなさい!」
3人とも謝ってきた


「だってその子が周にまとわりつくから…」

「涼だって迷惑でしょ?」

「だから私達……」









「僕は迷惑だなんて思わない。
君たちのほうがよっぽど迷惑」






「あとさ、こーゆーことだから」


すると周がが私の方にきて、

ほっぺにキスをした





ぽかーんとしている3人と私

「涼、凛ちゃん。行くよ」




そのまま3人を残していった









鞄を取り返して廊下を歩いているとき

「周、ちょっと、え、えっと、」

「あー、さっきの?」
思い出したって感じの周

「気にしないでー」


気にしないでって気になるよ。

「ギリギリ口は回避したんだから!」
自慢げに言うなーーー!!!




「涼、なにぼーっとしてんの?」
さっきからほんとぼーっとしてるな…


「あー、うん。なんでもない」



「…周だけずるい」
ぷいっと横向いた


「えぇぇーーー、、涼?」


「ちょっとー!凛ちゃんうるさい」








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