2人だけの秘密。

俺はそう思うと、思わず彼女に言った。


「っ、鏡子ちゃん!?」

「え、」

「きみ、鏡子ちゃんだよね!?」


しかし───…


「あ、え、えと…私は、“アヤカ”ですけど…」

「は…」

「ご、ご注文は…お決まりですか?お客様」

「…」


彼女は、人違いだったらしい。

…いや、まぁ…なんとなくわかってたよ、うん。

だって鏡子ちゃんの方が、断然可愛いからさ。

だから全然気にしてないよ、気にしてない…。


「…チーズバーガー1つ」

「はい、かしこまりました。ありがとうございます」


俺はもう一度目の前の彼女を見ると、小さなショックで思わずため息を吐いた。

ああ…まだ一回しか夢の中で会っていないけど、いつかは会いたいな。


俺の、大事な運命の彼女に。




【夢の中の初恋/おまけ③】




(お待たせ致しました。お会計600円になります。)
(え、)
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