2人だけの秘密。

…………


それから走ってハンバーガーショップに向かうと、俺はそこに到着するなり仲間達に連絡をした。

ハンバーガーショップの中は、夕方ということもあって、学生達で賑わっているみたいだ。

注文もそれなりに列ができている。

ああめんどくせぇな。

俺がそう思いながら、仕方なくスマホの画面を見ていると、そのうちやっと順番がやってきたらしく…


「ご注文をお伺い致します」


と、ふいに店員の女に声をかけられた。

その声に、俺はスマホの画面からその女に目を移す。

あれ、意外と早いな。

なんて思っていたら…


「っ…!?」


その瞬間。俺はビックリして固まった。

思わず、言葉を失ってしまう。

だってそこに立っていたのは


「きょ、きょう…」

「?」


この前夢の中で見た、“鏡子ちゃん”と似ている女のコが立っていたから。


…ホンモノか?いやわからない。

けど、彼女は似ている。

いや似ているなんてモンじゃない。もしかしたら鏡子ちゃん本人かもしれない。

こんなに早く彼女と会えるとは!
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