2人だけの秘密。



だけどそんな願いも届かずに、ドアがとうとう壊されてしまった。

ガタンッ、と音を立ててドアが外れると、そこから広喜くん達が顔を覗かせる。



「…やっと壊れた、」

「!!…っ、」



…もう、完全に逃げられない。

逃げ場がない。


そう思っている間にも、抵抗も虚しくあたしはトイレから体を引っ張り出される。

どんなに抵抗したって男の人達の力に敵うわけなくて、そのままリビングの床に押し倒されてしまった。



「!?」

「悪く思うなよ、鏡子」

「…っ…」



恐怖で、声が出せない。

体はガタガタと震えたまま、思うように上手く力も入らない。


……やっぱり、さっきのあんな電話じゃ柳瀬店長には届かなかったんだ…。




…なんて、そう思って諦めかけた、



次の瞬間…



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