2人だけの秘密。
「鏡子っ…!」
「!!」
突如、ドアの陰から柳瀬店長が顔を覗かせた。
「…やなせてんちょう…」
まさか本当に来てくれるとは思っていなかったあたしは、思わず目を見開いて柳瀬店長を見つめる。
でも…
「…君ら、鏡子に何してんの?」
リビングのこの状況を目の当たりにした柳瀬店長は、低い声でそう問いかけて広喜くん達を見遣った。
数人の男がたった一人の女であるあたしを囲むそれを見て、柳瀬店長の表情がだんだん険しくなっていく。
するとそんな柳瀬店長に、目の前の仲間が言った。
「あぁ?誰だ、お前?まさか、アイツの新しい彼氏か?」
仲間はそう言って睨むと、柳瀬店長を殴りにかかろうとする。
でも、そんな仲間を咄嗟に広喜くんが引き留めて、言った。
「おい、やめとけよ!」