【完】狂犬チワワ的彼氏
「…~っ、」
その言葉に、あたしは言葉を詰まらせる。
もうこうなったら単刀直入に聞いてしまってもいいかな?
「木塚くんって双子なの?」って…。
そう思って迷っていたら、木塚くんが言った。
「黙ってねぇで何か言え。もう切るぞー」
「!」
そう言って、容赦なく電話を切ろうとする。
でも…
「わ、待った待った!まだ切らないで!」
「…何だよ。言いたいことあるならもっとはっきり言えよな!」
あたしはまだ切ってほしくなくて、慌ててそう言って木塚くんを引き留めた。
そして、だいぶイラついてしまっている木塚くんに、心を落ち着かせて言う。
「…あのっ、あのね!」
「ん、」
「おかしなこと聞くけど…
木塚くんって、もしかして双子?」