domino
 世界が完全に元に戻ると、今度は僕の足下に真っ赤な世界が拡がっていた。その真っ赤な世界の中心に、あの男たちが倒れていた。何が起きたのか全く理解出来なかった。
ただ、さっき真っ赤な世界で感じた通り、殴られたはずの痛みは完全に引いていた。
今しかない、そう思った。
僕は鞄を手に取ると、限界まで走った。走り続けた。
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