domino
4
 つかず離れず僕は彼女の後ろを歩いていた。今思う気持ちは一つ。「もっと彼女の事を知りたい。」ただ、それだけを思っていた。
 駅前の繁華街は、溢れんばかりの人、人、人。
「彼女が僕に気づく事なんて絶対にない。」
そう思う気持ちが、彼女を尾行するという異常な行為を正当化していった。
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