満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
『学校に行かないと…』
朝、私は康太に話しかける
康太の眉は動いたけど
「大丈夫か?無理するな」
無理してでも行く。
ここは私の居場所じゃない……
「桜田を使え」
送迎を桜田さんにさせるという。
『必要ないよ、ここには戻らないから』
「なら、どこへ行く気だ?」
『……大丈夫…』
「好きにしろ」
私は荷物を持ち、
マンションから出た。
マンションの下で桜田さんが待っていたけど
私は会釈だけして通り過ぎた。
これでいいんだ。
何もかも嫌で
両親のことも
借金のことも
考えるのをやめた。