別に好きになってねぇから。


「この漢字なんて読むんだ?」


ちなみに国語の問題を綾崎くんは教えてくれてる。


漢字の問題。


綾崎くんは実は成績は何時も学年の首位で随分前、学校集会の時漢検1級で表彰されていた。



「分かんない。こんな漢字私の辞書には載ってない」


「こんなんも分かんないの?お前の脳みそ空っぽだね」



なっ!!ひどっい~!



鬼だ、悪魔だ、大魔王だ。




そしてそれから国語で更に難しい古文や日本史色んな教科を先生より確実にわかり易く丁寧に教えてくれた。




「…じゃ今日はここまで。来週のテスト週間までにあとは自習精々頑張って」



綾崎くんはそう真顔で言うけどやっぱ、暇つぶしで教えてくれたんだなぁって思う。



その暇つぶしのおかげで録画して溜まってる子供向けアニメが観れなくなったが。




まぁ綾崎くんのことは最初は怖いって思ってたけど勉強教えてくれる姿は全然怖くなくて少し見直した。



「ありがとー!」


「…別に大したことないから。じゃお礼に水買ってきて」



「え?」



半強制的に勉強教えてもらったのに?



お礼なんて……



「やだって言ったら…」




親戚のヤクザに殴られる!



…たぶん綾崎くんは相変わらず意地悪です。




見直したなんて撤回します。



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