人間カード
マジでカードになりやがった。
カードには、女教師の名前が刻み込まれ、さらには写真が入っている。
閉じ込めたぞ……閉じ込めたぞ、牢獄に!
「ギャハハハハハ!」
カードを持つ指先が、今度は興奮で小刻みに震える。
俺が人間カードに最も魅了された部分は、人間をカード化することじゃない。
目的は、閉じ込めた先にある。
人間カードが牢獄の役割を果たすならば、持ち主は刑務官だ。
刑務官は、牢獄の鍵を持っている。
俺は、スマホで人間カードの公式ホームページにログインした。
価格200万円の超高額商品。
それが、【プリズンアクセスリーダー】
既に購入して、自宅のタンスに大事にしまってある。
こいつをPCに繋げば、何と自分自身がカードの中に閉じ込めた奴に会いに行けるんだ。
人間カードが本物だったんだから、こっちも本物だろ!
カードに閉じ込めた女教師に会いに行き、本当に痴漢してやる。
いや、痴漢どころじゃすまねえ!
何度も何度も、果てさせてやるぜ!
素人童貞卒業目前!
カウントダウンはいくつからだ!?
やべえ。興奮してきた。
あのブラウスを剥ぎ取って、2千回くらいは揉んでやるぜ!
「やっぱり人間カードだったんだ」
聞き覚えのない声に、体が固まった。