yellow ribbon
「今日は委員会決めがあったね」
「うん。候補はある?」
「うーん…、特には。学級委員とかじゃなければ」
目立つ仕事は嫌だけど、特に希望はない。
天野さんは違いないね、と笑った。
「環境委員はやめといた方がいいよ〜」
「どうして?」
「ゴミ箱の仕分けとか、ゴミ拾いとか、草むしりもあるって聞いたの」
「へぇ…、でも、他にやる人がいなかったら私そうしようかな」
「マジ?」
「うん。特に候補も無いし、希望が被って多数決とかの方が面倒だから…」
「ふーん。物好きだね」
相変わらず見た目に似合わないで毒を吐く。そんな彼女につい小さく笑ってしまった。
「なに?」
「ふふっ。ううん。そう、私物好きなの」
天野さんは首を傾げていたけど、私も深くは言わなかった。