BABY❤LOBERS
「奈留!ちょっとちょっと!!」

同じクラスで前から知っていたけど、文化祭の後ぐらいにすごく仲良くなった安藤瀬名(あんどう せな)が急いだ様子で私のところに駆けつけてきた。

「何?そんなにあわてて・・・」

休み時間で伝は用事が出来たらしく、一緒にはいなかった

「それがさ、さっきありさと伝君を中庭で見かけたんだって!」

早口で一気にしゃべる瀬名

「ありさと伝が?」

「なんか仲良さげに話してたけど・・・いいの?ありさって伝君の元カノでしょ?」

そういえばそうだ。

でもなんで今更二人で会ったりしてるんだろう

ありさだって私と伝が付き合ってる事は知ってるはずだ。

「ほら、行って確かめて来なって!まだ中庭にいるはずだから」

ぼーっと考えてる私の背中を押す瀬名

その反動で歩き出す私

二人はまだ続いてるの・・・?

いや、そんな事は伝に限って無いはず。

じゃあなんで・・・

無意識に歩く速さが速くなってしまう

「ぐすん・・・そ・・・れで私・・・」

??

あ・・・ありさと伝だ

中庭の隣の廊下にいる二人を見つけて思わず隠れてしまう私

ありさ泣いてる・・・

「大丈夫だって。そんな事しねーよ。お前に惚れてるって」

え・・・?

伝・・・?

ちらりと覗いて、

見たくないものが見えてしまった
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