腹黒スマイル王子
「喉渇いたね。私何か買ってくるよ。」


「陽向先輩俺も行きます。」


「大丈夫よ。一人で行けるから。」

そう言ってさっさと行ってしまった。
飲み物を買って皆の所に戻ろうとすると

あれっ?どこだっけ?

朝より浜辺は大勢の人でごちゃごちゃしてどこだったか分からなくなってしまった。
ふらふらと皆を探していると

ドン!

誰かにぶつかり慌てて謝ると

「お姉さん、1人?」


「いいえ、友達が一緒です。」

何この人達?ちょっと怖いかも。


「そうなのー、いいじゃん。俺達と遊ぼうよ。お姉さん可愛いし。」


ちょ、ちょっと


無理やり私の腕を掴んで引っ張って行こうとすると


グイッ


引っ張られる方とは反対に引き寄せられ誰かの胸におさまった。
ビックリして上を見るとそこには理人がいる。

「すみません。俺のつれです。」

この顔で凄まれると誰も太刀打ちできない。

イケメンってそんな所も得なんだ。なんて感心してる場合じゃない。理人怒ってるよね。絶対。


「あー、そ、そうなんだ。僕達彼女が迷子になってたから一緒に探してあげようと思ってただけだから。うん。よかった。」










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