あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
「どうせ敗けるよ………日本は」






あたしは絶望的な気持ちで、弱々しく呟いた。






「彰たちが突撃して、いくら敵艦を沈めたって、そんなの、アメリカにとっては大した痛手になんかならない。


どうせ日本はもう終わりだよ。


だから、もう、やめようよ………」






あたしの力ない言葉を、彰は黙って聞いていた。




そして、






「……そうかもしれないな」






と、ぽつりと呟いた。




あたしは驚いて顔を上げる。




もしかして、やっと、あたしの言いたいことが伝わった?






「たしかに日本は敗けるかもしれない」






彰はまっすぐな瞳で星空を見上げながら言う。






「でも………敗けるかもしれなくても、俺たちは征かなければならない。


このまま何もしなければ、日本は確実に敗けてしまう。

だが、俺たちが征けば、一機でも一艦でも多く撃墜できれば、たとえ万に一つでも勝てるかもしれない。


………だから、最後まで粘るんだ」






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