あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。







丘からの帰り道の途中で、あたしと同じ年頃の女の子たちの集団とすれ違った。




みんな一様におかっぱかおさげ髪にモンペという、いかにも戦時中という格好をしていたけど、


楽しげに笑い合いながら並んで歩く姿は、現代の女子中高生と変わらないな、という印象だった。





「そのときね、田中先生が………」




「そうそう、板書をなさっているときに……」





そんな会話が聞こえてきた。



久しぶりに、先生だとか板書だとかいう単語を聞いて、思わず、





「うわ、学校、懐かしいな……」





と呟いてしまった。



彰がそれを聞きつけて、「そうだよなぁ」と同意する。





「君の学校も学徒動員されたのかい?」





と訊ねられて、あたしはぽかんとした。





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