上司に秘密を握られちゃいました。
「どうしてですか? これからなのに」
中津さんは部長に詰め寄る。
そう言ってもらえるということは、少しは役に立てたととってもいいのかな?
「もともと西里君は受付希望だったんだ。
今回の異動で、それが通った形になる」
部長は公孝さんとのことになにも触れず、うまくごまかしてくれた。
「そんな……せっかく女の子が来たのに」
「中津さん、ありがとうございます」
中津さんと過ごした時間はほんのわずかだったけど、女性でもきびきびと男性社員を動かしている姿は、刺激になった。
「残念だなぁ。でも、いつかここに戻っていらっしゃい。ずっと待ってる」
「……はい。お世話になりました」
思わぬ言葉をかけられて、あっという間に涙腺が崩壊した。