上司に秘密を握られちゃいました。
「ですが、自分が欲しい物を考えるのは間違いではないと、教えていただきました。
それに、東郷で買ってよかった。また買いたい。とお客様に思っていただくには、売る側の努力が欠かせないのですね」
当たり前のことかもしれない。
だけど、真山さんと話をして、自分のすべきことがわかった気がする。
「西里さんの言う通り。
だからこそ、会議であれこれ言っているより、客目線で売り場をうろついていた方が、改善点を見つけることができる。
こうして素敵な従業員も見つけたしね」
彼の柔らかい笑顔は、この仕事で培われたものだろうか。
「いえ……」
憧れの真山さんに褒められるなんて、なんだかくすぐったい。
「さて、もう遅いし帰ろうか」
「はい」
彼はリボンの後片付けまで手伝ってくれた。