従順なペットは愛を囁く
せっかくの誕生日にこの感じは嫌だ。
せめて普通に会話するところにもどさなければ。
少しお酒の力を借りようと、普段頼まない生ビール。ジョッキを持ちあげ、努めて明るく声を出した。
「26歳、私おめでとう!かんぱーい」
まだ手を付けていない康之さんのジョッキに自分のジョッキをぶつけた。
ごくごくごく……
うえ、まずい。
顔をしかめながら、康之さんの方をうかがうと、ごくり、と生ビールを飲んだところだった。
そして、私の視線に気づくき、ふっ、と鼻で笑った。
「紗那といると、なんか恥ずかしいんだけど……」
ぷちん、
と、私の中で何かがはじけ飛んだ。