イケメンすぎてドン引き!



「あのさ、もっとキスしたいんだけど。いい?」



「え? や、その……。えーと」



もうだめ! これ以上は本当にぶっ倒れる!


いや、このまま倒れちゃっていいかも……。



って、ぎゃー! 何考えてるんだあたし?



夏の暑さと先輩の体温と、激しい鼓動にくらっとして、一瞬だけ視線を下にそらした。



すると、あたしはあることに気がつき、吹き出してしまった。



「ぶっ! あ、すみません」



笑いを必死でこらえつつ、目の前の先輩に話しかける。



「何だよ。ムード壊すんじゃねーよ」



さっきまでの真剣な顔から、急に不機嫌そうな顔になる先輩。


面白すぎて、笑いが止まらなくなってしまった。



「あの……今言うことじゃないかもしれないけど」



「あ?」



えーい言っちゃえ!



「先輩、今、犬のウ○コ踏んでる……」



「うわ、マジか!?」



「先輩こそムード台無しじゃん! 汚物踏んだままキスとかダサッ!」



「うるせーな。あ!」



「どうしたんですか?」



「これこそまさに『オブチュー!』

……なんつって!」





――うーわ、ドン引き!!!!








☆おわり☆

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