イケメンすぎてドン引き!
☆
「オブちゃん~! 一緒のクラスじゃん! やったぁ!」
「わーいミーちゃんと一緒だぁ! 嬉しい~」
今更だけど、あたしの名前は小淵百々花(オブチ モモカ)。
あだ名はオブちゃん。
同じクラスになれた中学時代の友達ミーちゃんと一緒に、
始業式へと向かった。
(ちなみに入学式は明日。今日は2年と3年だけが登校する日なのです。)
「はぁ~まじ眠かったぁ」
「オブちゃん立ちながら船こいでたよ」
始業式が終わる。
あくびをしながら、体育館を出ると、
廊下の先に人だかりがあることに気がついた。
何かを中心に、20人~30人ほどの男女が、ざわつきながらたまっている。
「何だろうね、あれ」
ミーちゃんとそうつぶやきあいながら、
あたしたちもそこへ近づいてみた。
――げっ!
あたしたちが目にしたものは、
『この靴を落とされた方を探しています』
と丁寧に書かれ、壁に貼られた紙。
そして、
その下の床に、
ぷ~~~~んとダークネスな臭いを発しながら転がっていたのは……。
うわーん!
さっきのあたしのローファーだぁああ!